クラウドサービスを使うにあたって候補に上がる「AWS(Amazon Web Services)」と「GCP(Google Cloud)」について、特徴と違いをまとめてみました。
AWSとは
AWSは「Amazon Web Service」の略で、Amazon社が提供しているクラウドサービスです。
サービス数は200以上で、インフラ構築からアプリ開発、IoTやブロックチェーンなど幅広いサービスがあります。
もともとAmazonで使われていたインフラやアプリケーション構築技術を、一般向けに展開したものがAWSです。
GCPよりも早くクラウドサービスを展開したため、クラウドサービスの先駆けで認知度も高く、多くの導入実績があります。
大企業や行政のシステム開発でもAWSが用いられている事例もあり、高いセキュリティが必要な場合のシステム開発にも優れています。
AWSのメリット
AWSはサービスの種類が豊富なため、柔軟なシステム開発が可能です。
そのため、複雑なシステムを構築する必要がある場合には、AWSを利用するメリットがあります。
一方で、AWSではさまざまなサービスがあるため、あらかじめ計画的な運用や管理を意識する必要があります。
また、さまざまなサービスを組み合わせて利用することでコストも高くなるので、コスト管理も重要です。
GCPとは
GCPは、Google社が提供しているクラウドサービスです。
公式サイト:Google Cloud: クラウド コンピューティング サービス
サービス数は100以上で、インフラ構築からアプリ開発、モニタリングやセキュリティ周りなど幅広いサービスがあります。
Googleが提供しているGoogle検索やGmail、Googleマップなども、GCPをベースに作成されています。
データ分析に特化したサービスや機械学習を活用したサービスが豊富な点が特徴で、最新技術を用いた開発を行うことができます。
GCPのメリット
GCPはAWSに比べて、データ分析や機械学習に特化したサービスが豊富です。
そのため、最新の技術を活用したシステム開発から、企業に蓄積したデータを分析するための分析基盤の構築、機械学習やBIを用いたデータ活用まで一貫したシステム開発を行うことができます。
「BigQuery」というデータウェアハウスサービスでは、企業における多種多様なデータを保管でき、目的のデータを取り出すことに優れています。
「Vertex AI」という機械学習のプラットフォームでは、機械学習を触ったことのない人から機械学習に精通した人まで、幅広いユーザーが機械学習を扱うことができるサービスを提供しています。
AWSとGCPのちがい
AWSとGCPを比べた場合、AWSの方が古くからサービスを提供していることもあり、リージョン数が多く、商用ライセンスのサポート範囲が広いです。
一方、GCPではAWSよりもデータ分析サービスが充実していたり、仮想マシンの起動速度が早いことが特徴です。
AWSとGCPの共通点
AWSにもGCPもどちらも従量課金制で、日本リージョン(東京・大阪)があり、日本語のドキュメントも豊富です。
AWSもGCPもそれぞれ特徴がありますので、無料トライアル期間を利用して実際に試しながら選ぶとよいでしょう。